【トークイベント】SDGsを通して実現したい100年先の未来を考える~前田薬品工業株式会社の取り組みに学ぶ


株式会社ANのYukiと申します。

11月10日に富山県富山市に本社を置く前田薬品工業株式会社の取締役役員 大久保功一さんとのトークイベントを開催いたしました!

今回は大久保さんに前田薬品工業株式会社のSDGsに対する考えやその取り組みについてお話しを伺いました。


■国産アロマブランド「Taroma(タロマ)」誕生の経緯
当社のオーガニックショップでは前田薬品工業株式会社の国産アロマブランドである「Taroma(タロマ)」を一部取り扱っています。
https://www.taroma.jp/about/

なぜ医薬品を製造していたところから、Taromaを立ち上げようと思ったのか?
その経緯について伺いました。


きっかけは2013年にさかのぼります。

2013年、医薬品におけるデータ改ざん問題が発覚し、前田薬品工業株式会社は業務停止命令を受け、会社としては窮地の状況となりました。

当時33歳で後任として社長に就任した現社長 前田大介氏は、起き上がれなくなるほどの体調不良、メンタル不調に襲われ、薬を飲んでも体調が良くならず非常に苦しい状態でした。

そんなとき、友人にアロマを取り扱うサロンに連れて行ってもらう機会があり、
そこでアロマの香りに触れたり、ハーブティーを飲んだりしたあと、とてもすっきりとして起き上がれる状態に戻り、次のアクションへと行動を移せるまでに回復したという実体験をされたそうです。

そこからアロマについて調べると、日本ではアロマは雑貨として扱われていますが、海外では調剤薬局で医薬品としてアロマが置かれていて薬剤師の方が患者さんに処方をしているという法律上の取り扱いの違いがあることを知りました。


前田社長の実体験やさまざまな研究結果やエビデンスから「アロマの人に対する力」に着目し、「日本国内のルールではアロマは医薬品にはならないけれど、製薬会社である自分たちがあえてアロマを取り入れる必要があるのではないか」と考えたところから、「富山のアロマ=Taroma(タロマ)」の開発がスタートするきっかけとなったそうです。



■Taromaの香りには今まで廃棄するしかなかった原料をアップサイクルして使用!
前田社長の「アロマをつくるなら、本来捨てられてしまうものを利活用したい」という想いからTaromaの香りにはアップサイクル原料が使われています。まさにSDGsですね!

原料を農家や木こりの方から購入し、その売上の一部を生産者の方へ還元しているそうです。

大久保さんのお話しを聞いて、ビジネスとして大量生産だと別の生産方法もあるにも関わらず、丁寧に製品を作ることにこだわり、原料を提供していただいている生産者の方への感謝とそのつながりを大切にされている姿勢に感嘆しました!
とてもステキな取り組みですよね。

Taromaの香りのラインナップにもそれぞれストーリーがあり、今回のトークイベントではその中の3種類の原料についてのエピソードを大久保さんから伺いました。


・ラベンダー
ラベンダーの原料は、富山県立山町で年に1回のラベンダー祭りのために無農薬で栽培されたラベンダーが使われています。

お祭りが終わったあとはラベンダーを刈り取ってそのまま捨ててしまっていたそうですが、それではもったいない!という想いから、ラベンダーのアップサイクルが実現しました。

アロマに使用するラベンダーの刈り取りはすべて手作業!
茎の部分を含めてしまうと青臭さがどうしても出てしまうため、花の部分を丁寧に手作業で摘み取っているというこだわりです。
そのこだわりのラベンダーの香りはリラックスしたいときにとてもオススメ♪


・ヒノキ
地方から林業を盛り上げたいと富山に移住された木こりの方とのご縁から誕生した香り。
森林を維持して行くためには、木を間引き、枝を切って整えなければなりません。
今までその間引いたときに出る木や枝は廃棄するしかなかったところを、アロマの香りとしてアップサイクルし原料として使用されるようになりました。

お風呂に入れると自宅でいつでもヒノキ風呂気分が味わえます♪


・ゆず
富山県は海、街、山の距離が非常に近い場所にあり、それゆえ農作物に対する鳥獣被害に昔から悩まされていたそうです。その対策として植えられているのが「ゆずの木」。

ゆずの木にはトゲがあるため、自然の柵の役割を果たしてくれます。
しかし、ゆずの果実は熟してしまうと地面に落ちて使われないまま。
せっかく実を結んだゆずをアロマにアップサイクルすることで農家の方の悩みも解決することができたそうです。

ゆずの爽やかな香りは、シャキッと気分転換したいときにうってつけです♪


■「健康である」ために、「豊かさ」を持続させるためにできる取り組み
Taromaのストーリーを伺うなかで、今まで前田薬品工業株式会社として培ってきた医薬品のノウハウや技術があるのに、あえてアロマという新しい分野に参入することはかなりの挑戦だと感じました。周りからのさまざまな意見があったなかでの挑戦について、どのような想いや考えがあったのか、大久保さんに質問をさせていただきました。


大久保さんは医薬品について「健康が悪くなって初めて買ってもらう商品」とお話しされていました。

もちろん医薬品は世の中にとって欠かせないものではあるけれど、本来なら病気にならないことの方が大事でその方がみんなにとって良いことに違いはないと聞き、確かにそうだなと私自身も思いました。

これからの時代に向けて治療ではない領域、予防やセルフメディケーションという観点から培ってきたノウハウや技術を活かしていくことで人々の「健康である」ことへ貢献する。
その一環としてTaromaは重要な位置を担っているのだなと感じました。


また、その他の取り組みとして、美容と健康にフォーカスした「Healthian wood(ヘルジアン・ウッド)」という施設も富山県立山町で運営されています。

レストランをはじめ、Taromaをつかったスパ・トリートメント施設、薬局、サウナなど自然を堪能できるそのロケーションは、リゾートではなく「原風景を大切にする」というコンセプトから自然に溶け込む建物の建設、元来ある自然を活かすことにこだわられています。

Taromaをつかったサウナ「ザ ハイブ」は2022年11月11日に発表されたサウナシュラン2022で、全国9,600施設以上ともいわれるサウナ施設の中からノミネートされた11施設のうちの一つに選ばれています。https://www.saunachelin.com/facility/10.php
写真引用→ https://healthian-wood.jp/


こうした自然の原風景を大切にする町づくりにおいて重要なのは、
関係人口を増やすことだと大久保さんは次のように話してくれました。

「地元から出ていく人もいれば、この場所とてもいいね、と移住してくる人もいるなかで、
町がそのコンセプトを体現し、あり続けるには想いを同じくする仲間が必要不可欠です。
この場所が同じ想いの人たちの起点となり、プラットフォームになればという想いがあります。

しかし、地域に根ざすと一言に言っても難しいと感じる部分もあります。

地元住民に「どうやったら町が良くなると思うか」と聞いたときに、道をコンクリートで舗装してほしいといった声があがります。確かに「便利」にはなるけどそれは「豊かさ」にはなってないこともあるんです。

東京ではなく、地方だからこそやるべきこと、できることはあると思います。
あるべきものがあるのが当たり前ではなくて、実は「今あるもの」がすごくだいじなものなんだということを地元の住民の人たちにも感じてほしいですね。」


目の前の利便性を追ってしまいがちですが、豊かさを次世代へ、未来へ残していくために今ある自然や原風景が大切であること、当たり前ではないというのを忘れてはならないなと思いました。

■最後に ~SDGsは通過点、実現したいビジョン
前田薬品工業株式会社のこうした素晴らしい想いと取り組みを踏まえて、最後に大久保さんに今後のビジョンについて伺いました。


「2030年に向けた成長戦略のなかで、売上目標はもちろんであるが、
社員一人ひとりが主役となり、ワクワクして将来の成長を感じられる、世界でも戦っていけるような企業にしていくこと。
働き方や女性の管理職の割合など多様性を含めて活躍する企業にすること。」


地域活性化、資源の利活用、働きがいなどあらゆる面で「ありたい姿」を実現するべくビジョンを掲げて取り組むプロセスにおいて、人と人とのつながりや想いを大切にされていることがひしひしと感じられました。

今回のトークイベントを通して、Taromaというブランドに込められた想いや前田薬品工業株式会社でのその他さまざまな取り組みを伺い、SDGsは目標ではなく手段であり、SDGsを通して「何を実現していきたいのか」というとても重要な原点にいつも立ち返る大切さを私たち自身も再認識する時間となりました。

この場をお借りして前田薬品工業株式会社取締役役員 大久保功一さんに厚く御礼申し上げます。

株式会社ANは今後もトークイベントを通してみなさんの生活の豊かさにつながる取り組みや、情報を発信してまいります。

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