SDGsを考える~様々な企業の「脱炭素」から学ぶ私たちにできること~

株式会社ANのYukiと申します。


環境問題、SDGsが注目されている昨今、現在様々な企業が「脱炭素」に向けた取り組みを行っています。


「脱炭素(カーボンニュートラル)」は二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を実質「ゼロ」にすることを目的にした活動のこと。


この実質「ゼロ」とは、植物が吸収する二酸化炭素量と人間が排出する二酸化炭素量が同量の状態を指しています。

持続可能な数値を表しているようですね。



■なぜ脱酸素が重要視されているのか?

世界中の人たちがSDGsという共通の目標を持ち、未来を守るために活動する中で、この「脱炭素」に関する活動は非常に注目されています。


世界中で様々な場所での気候変動が問題視されているのは、皆さんもご存知なのではないでしょうか。


平均気温が上昇することに加え、海水の温度の上昇や北極海の海氷面積が減少することも、軽視できないほどの問題になっています。


18世紀頃に比べると世界の平均気温は1℃上昇しています。


「たかが1℃」と思う人もいるかもしれません。


しかしながら気温が1℃上昇だけでも、「海面が約20㎝上昇する」、「猛暑日の発生回数が1.8倍になる」など、世界に及ぼす影響はとても大きいのです。



そのため、気温上昇の原因となる二酸化炭素の排出量をゼロにする「脱炭素」は、これからの未来を見据えると極めて重要で、SDGsが掲げる目標13「気候変動に具体的な対策を」などと連動しています。


私たちが日常の中でできることで言えば、生活する際に使用するエネルギーを減らすことが、二酸化炭素の排出量を減らす身近な対策となるでしょう。


普段の移動を公共機関や自転車にしたり、買い物の際にエコバックを使ったりするなど、規模は小さくても出来ることはたくさんありますね。


特に「衣食住」という、私たちの生活と切っても切り離せないような暮らしの基盤においては、何かを少し置き換えたり、自然に還元できるものを用いたりすることが、非常に効果的のように思います。


では世の中の企業が実際に取り組んでいる「脱炭素」に関する取り組みについて、実例を挙げてまとめてみます。



■三井不動産の取り組み

まずは「三井不動産」です。

三井不動産では2030年までに温室効果ガスの排出量削減率を40%へ引き上げる事を目標としています。


主な活動として、

・国内全ての新築物件でのZEB/ZEH水準の環境性能を実現

・再生エネルギーを活用した電力グリーン化を全施設に拡大

・メガソーラー事業を約5倍に拡大

・建設時のCO2排出量の削減

などに取り組んでいます。

※引用:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1124/


「ZEB/ZEH」とは、建築物が生じるエネルギーに再生可能エネルギー等を使用することで、自然界に存在するエネルギー(石油や石炭、天然ガスなど)の消費量を削減して概ねゼロにする建築物のこと。


設備の省エネ性能の向上や太陽光パネルの導入は、生活していく上で発生する二酸化炭素の排出量を減らす事ができます。


三井不動産は衣食住の中でも「住」という私たちの暮らしで欠かせない分野で、性能の向上や設備の導入によって、環境問題に貢献しているのですね。


仮に一人に対して一つの住居があったとして、そのすべての住居で再生エネルギーを積極的に使用すれば、間違いなく排出される二酸化炭素の量は激減するでしょう。


だからこそ三井不動産は、将来の先を見据えて事業を拡大させながら、環境問題やSDGsに即した活動に取り組まれているのだと思います。



■サントリーグループの取り組み

サントリーグループの企業理念は、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命の輝き』をめざす」。


”水や農作物など自然の恵みに支えられた総合酒類食品企業として、

人々の生活を潤い豊かにすることと自然環境を守り育むことが共存し、

人と自然が互いによい影響を与えあって永く持続していく社会”

※引用:https://www.suntory.co.jp/company/csr/philosophy/


これがサントリーグループが目指している社会ということです。


生活していくうえで必要な、衣食住の「食」の分野において、自然とより沿って生活する社会を作っているのですね。


また、サントリーというと、非常に有名なのが「水と生きる」というコーポレートメッセージ。

飲料を含めた全ての商品に共通し、人体の半分以上を占める「水」のサステナビリティ実現を目指しています。


実際にサントリーグループは「水科学研究所」を有していて、「水」に関しての基盤の研究を進めているようです。


さらに「水」の研究以外にも、「CO2」、「原料」、「容器包装」、「健康」、「人権」、「生活文化」など全部で7つのテーマを掲げていて、幅広い分野でSDGsに貢献されていることがわかりますね。


サントリーグループは原料の調達から製造→物流→販売→リサイクルに至るまで、バリューチェーン全体で最新の省エネ技術の導入や再生エネルギーの活用に取り組んでいます。


具体的には、容器の軽量化やリサイクル素材の活用、省エネ型の自動販売機の設置など。


これにより海や陸へかかる負荷を継続的に抑えることができるのです。


「水」という自然と共存していく中で、エネルギー分野は避けて通れません。


常に持続可能な社会の実現に向けて研究・挑戦し、温室効果ガスの削減や海洋プラスチックの問題解決も視野に入れて積極的に活動しているようです。



■UNIQLOの取り組み

最後はUNIQLOです。

知らない人はいないのでは?と思うくらい国民的なファッション店ですね。


UNIQLOは服という衣食住の「衣」の分野で、服から服へのリサイクルを目指して全商品をリユースする「RE.UNIQLO」という取り組みを行っています。


この活動は使用しなくなった衣服を回収した後に、難民へ衣料支援として届ける衣服を届けるというもの。

その結果、衣料を生産する際に生じるCO2の排出を抑え、資源を有効に使うことができます。


2020年の調査では、日本は年間に約50万トンもの衣服が捨てられているとされています。

これは、数量にして約20億着弱。


それ程の量の衣服が燃やされたり埋められたりして処分されている現状は、SDGs達成において目をそらせない問題と言えるでしょう。


全てではないにしろ、それ程の量の衣服が焼却処分されていれば、排出される二酸化炭素の量が膨大であることは想像に難くないと思います。


またUNIQLOでは、バングラディッシュにて「グランミンUNIQLO」という活動も展開しています。


これはバングラデシュの現地の人が安心安全に働ける職場を整備し、現地の繊維産業の発展に貢献すると共に、貧困層や社会的弱者の支援につなげるというもの。

※引用:https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/sustainability/sdgs/index.html


衣服は全てバングラデシュで生産販売され、収益に関しては全てビジネスに再投資されるので、さらなるビジネス拡張に繋がっているのですね。


また利益の一部は貧困者の支援に充てるチャリティーTシャツも展開するといった人々の生活の「衣」の分野で、UNIQLOはSDGsの活動を行っています。


■まとめ

今回は「脱炭素」の視点から、「衣食住」に関する企業の取り組みをまとめました。


現代の社会はただ単純に利益を上げれば良いのではなく、未来を見据えた長期的な視点での活動が行われているかも重要視される傾向が強いように思います。


物を作って消費する時代から。物を再生して使っていく時代へと変化しているとも言われていますよね。


株式会社ANも、今後より重視されるべきSDGsの指針に基づく取り組みを通じて、地球や社会への貢献を果たしていきます。


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