【SDGs】受験制度の改革からジェンダー平等を実現する社会へ②

株式会社ANのYukiと申します。

前回のブログで、都立高等学校における男女別定員制について書きました。 SDGs「5.ジェンダー平等を実現しよう」という達成目標も掲げられている中で、昨今、ジェンダーギャップに関わる社会問題が注目されていますよね。 ジェンダーとは、日本語では「社会的性差」とも言われます。 「男性はこうあるべき」「女性はこうするべき」と、無意識のうちにイメージが根付いている場合があるのです。 「男の子は青、女の子はピンク」「テレビ番組では年長男性が司会者、若い女性がアシスタント」「女性は数学が苦手、男性なのに国語が得意」「男性は外へ稼ぎに、女性は主婦として家を守るべき」など。 このように社会や文化の中で作り上げられたイメージや役割分担により差別や不平等が生じていることは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

■ジェンダーギャップ指数から見る日本の姿 ジェンダーギャップとは男女の違いにより生じる格差のこと。 日本のジェンダーギャップ指数は世界146カ国中125位で、2023年において過去最低の結果となりました。 (参考:男女共同参画に関する国際的な指数|男女共同参画局) 「諸外国の方がさらにスピード感を持って取り組んでおり、日本が相対的に遅れてしまっている」という要因の説明もたしかに頷けます。とはいえ、日本が先進国の中で圧倒的な最低水準を更新し続けている実状です。 特に「経済参画」「政治参画」分野での男女格差が大きな課題点だと言われています。 例えば、以下の項目です。  ・推定勤労所得の男女比  ・管理的職業従事者の男女比  ・専門・技術者の男女比  ・国会議員の男女比  ・閣僚の男女比  ・行政府の長(国家元首)の在任年数の男女比 一方で「教育」「健康」分野における以下の項目では高い水準を保っています。  ・識字率の男女比  ・初等教育就学率の男女比  ・中等教育就学率の男女比  ・出生児性比  ・健康寿命の男女比 ■教育分野における課題と女性の社会進出 世界トップ水準の教育、といえばたしかに聞こえは良いですが、「識字率」「初等教育就学率」などは現代の先進国ではほとんど達成済みの項目だと見られています。 むしろ現代社会で課題となっているのは、大学院や理工系学部への進学、社会人教育、アントレプレナーシップ教育など。 これらは経済参画に密接な分野のため重要性が高まっているものの、ジェンダーギャップを計る指標としての項目になっていないようです。 理工系分野における女性の教育を充実させることは、近年、大学や高等学校で全国的に取り組まれています。 しかしながら、2022年には学部進学者のうち理工系(理学部+工学部)の割合が、男性で28%(約8.4万人)である一方、女性は約7%(約1.9万人)と、OECD平均の15%よりも大幅に低いという調査結果も。 STEM分野(科学・技術・工学・数学)は、今後いっそう社会的な需要が高まると想定されていますが、現状のままでは男女の賃金格差の更なる広がりも懸念されているようです。 また、女性リーダーの育成も大きな課題とされています。 「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という目標は、2003年の男女共同参画推進本部で決定されましたが、2020年の7月には「2020年代の可能なかぎり早期に」と先送りにされました。 「2030年代には、誰もが性別を意識することなく活躍でき、指導的地位にある人々の性別に偏りがないような社会の早期実現を目指す」として、男女共同参画・女性活躍に向けた取組を推進している現状です。

■ジェンダー平等を実現する社会に向けて ジェンダーギャップ指数を見たとき、確かに教育分野では世界トップレベルの水準であるという結果が出ていました。 しかし、実際は女子教育に大きな課題を抱えており、女性の経済・政治への参画の問題と結びついていると考えられます。 項目化がされていなかったとしても、先進国の中でこそ、解決すべき社会的な課題が浮き彫りになっているのではないでしょうか。 SDGsのターゲット項目に関しても同様のことが言えそうですね。 例えばSDGs「5.ジェンダー平等を実現しよう」の中で挙げられている多くは、日本では概ねクリアできていると思います。 ただ、達成できているものが多いからといって、この分野に課題がないとは言えません。 むしろ「5−5. 政治・経済・社会の中で何かを決める場に、女性と男性が同じように参加したり、リーダーになったりできるようにする。」ことこそ、現在の日本社会で非常に重要な課題です。 実際、日本では女性リーダーの割合が著しく低いことが大きな問題とされています。 次年度からの都立高校受験における男女定員制の完全撤廃により、制度としての見直しだけでなく、意識的な改革にも繋がればと思います。 また、株式会社ANでは、性別にかかわらず個人の目標達成や自己実現を応援しています。 社長の向山かおりも女性ですが、女性こそ自立していくことが重要だとよく話してくれます。 かくいう私も、まさしく女性リーダーといえる社長の生き方や考え方に触れ、男女関係なく、自分で自分の人生を選択し豊かさを手に入れていくことを学びました。 社会の制度が変わっていくのはもちろん大切ですが、個人のマインドや意識、人生観が、今後大きく変わっていくことが求められていると、今回の報道から感じました。 これからの未来を担う子供たちと共に、私たち大人も、新しい価値観に柔軟な対応をし、SDGsの観点からの意思決定を心がけていきたいですね。 http://an-k.co.jp/

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